イタリア語の動詞essereは、イタリア語の主要な動詞の一つで、主語の状態や性質を伝えるときに「~だ」「~である」とか、所在や状態を表す「ある」「いる」という意味でよく使います。それ以外の表現方法はあるのか?
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イタリア語の動詞 essere
まずは、動詞の活用のおさらいをしよう!
動詞の活用変化
直接法現在形と近過去形の語尾変化を表にしてみた。複合時制の場合は、助動詞essereを使います。
人称 | 直接法現在形 | 直接法近過去形 |
---|---|---|
io | sono | sono stato/a |
tu | sei | sei stato/a |
lui/lei/Lei | è | è stato/a |
noi | siamo | siamo stai/e |
voi | siete | siete stati/e |
loro | sono | sono stati/e |
※スマホ、タブレットで閲覧の方で、表示が切れてる場合は、上の表組部分を指で横に動かすと表示します。
動詞essereの過去分詞は、状態を表しているから動詞stareと同じで、単数形と複数形は男性形と女性形で語尾変化が違うので注意
状態や性質を伝える「~だ」「~である」
基本的に主語の状態や性質を伝えるとき、たとえば、
(io) Sono stanco/a.
(tu) Sei contento/a.
(lui/lei/Lei) è triste.
(lui/lei/Lei) è sorpreso/a.
(noi) Siamo arrabbiati/e.
(voi) Siete soddisfatti/e.
(loro) Sono stanchi/e.
形容詞や名詞の男性形と女性形の語尾変化に注意。ちなみに、noi, voi, loroで男性と女性と混合の場合は男性形の語尾変化になります。例: Marco e Michelle sono stanchi.
人以外で例えば、
L’italia è una penisola.
Il giappone è un’isola.
など
「ある」「いる」
「ある」「いる」の意味は大きく分けて「存在」「所在」「状態」の3つの表現で使います。「存在」の意味では下部の代名動詞esserciで説明しますが、まずは、「所在」「状態」の意味で使う表現の例文をみてみよう!
所在
例文(ioの場合)
Sono a casa. = Sono in casa.
Sono a scuola, Sono a letto.
Sono in macchina, Sono in treno.
Sono andata a Roma con una mia amica in Maggio.
状態
Sono al lavoro.
Sono in pigiama.
Sono in viaggio, Sono in vacanza.
それでは、「ある」「いる」以外のほかの表現方法は?
出身地を聞く・答える
初対面の時とか、面接の時とか、「どこの出身ですか」って聞くときや聞かれたとき
同世代とか親しみで聞くときは
Di dove sei?
敬称の場合は
Di dov’è? とか、Di dov’è Lei?
文字にするとdov’èは、dove è と母音が続くので「e」を消して「‘」アポストロフィを付けます。
答えるときは、例えば
(io) Sono di Roma.
とか、
(io) Sono di Genova.
とか、
イタリア在住のイタリア人以外の外国人は例えば、
(io) Sono di origine Giapponese.
と言えます。
値段を聞くQuant’è?
たとえば、イタリアの市場で買い物をするとき、
Quanto costano queste melanzane?
Il prezzo al Kg. è 2,50 euro. (Il prezzo al chilogrammo è due euro e cinquanta centesimi.)
Ne vorrei mezzo chilo.
Vuole cosa l’altro?
Sì, vorrei anche 2 pomodori.
E l’altro?
No, grazie, basta così. Quant’è?
Sono 3 euro.
合計の値段を尋ねるときは、Quant’è?と聞きます。Quant’è? = Quanto è と母音が続くので「o」を消して「‘」アポストロフィを付けます。
他にたとえば、イタリアの衣料品店、ブティックなどでショッピングするとき
Quanto costano questo paio di pantaloni?
Sono 100 euro.
Allora, questa camicia, questa giacca e quello, quant’è in totale?
Sono 450 euro.
合計の値段を尋ねるときは、Quant’è?だけど、quant’è in totale?と言えます。
時間を尋ねる4パターン
たとえば、街に外出した際、時計もスマホも持っていないとき、街中に時計がない場合は、人に尋ねて時間を知りたいですよね。
Scusi, sa che ora è? もしくは、 Scusi, sa che ore sono?
直接法現在形の2パターン
Che ora é? もしくは Che ore sono?
ora = 時間(単数形)だから、3人称単数形essere の èです。
ore = 時間(複数形)なので、動詞essereの3人称複数形のsonoになります。
どちらで尋ねても、特に問題ないです。
答えるときは、
単数形は「1時」「正午12時」「午前12時」の時だけ、それ以外は複数形。
つまり、È l’una, È mezzogiorno, È mezzanotte. のみ単数形で答える。
それ以外は例えば
Sono le due.(2時)、Sono le due e un quarto.(2時15分です)、Sono le due e venticinque(2時25分です)、Sono le due e trenta. / Sono le due e mezza/o.(2時30分/2時半です)、Sono le tre meno venti.(3時20分前です)、Sono le tre meno un quarto.(3時15分前です)のように答えます。
実際、mezzaは、正午12時半と午前12時半の時に示すそうですが、とにかく、mezza もしくは mezzoは、好みで使っていいみたいです。
単体で「30分」をイタリア語では、trenta minuti = mezz’ora と言う。
直接法単純未来形で2パターン
直接法単純未来形で時間を聞くこともあります。
Che ora sarà? Che ore saranno?
要領は、直接法現在形と同じです。
答えるときは
Sara l’una, Sarà mezzogiorno, Sarà mezzanotte.
Saranno le due. …ecc.
Che ora è?, Che ore sono?, Che ora sarà?, Che ore sarrano?どれでもOKだけど、答えるときに注意したい。
ちなみに、単純未来形の語尾変化は
人称 | 直接法単純未来 |
---|---|
io | sarò |
tu | sarai |
lui/lei/Lei | sarà |
noi | saremo |
voi | sarete |
loro | saranno |
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複合時制の助動詞として使う
複合時制(過去時制)の助動詞はavereとessereを使います。essereを助動詞として使う場合は、5つのタイプの動詞がある。以下の記事でまとめました。
非人称的に使う
非人称動詞は、多くの人が共通する一般的な行動で、明確な主語がないときに使う動詞のことで、3人称単数だけ使用します。以下の記事で動詞essereについて簡単にまとめました。
受動態として
「~される」などの受け身の場合、essere+過去分詞で表現できます。能動態と受動態と比較した例文で、以下の記事にまとめました。
代名動詞 esserci
代名動詞 esserci は、存在の「ある」「いる」という意味と、「目的を達成する」「目的地へ到着する」「わかる」「理解する」という意味がある。代名動詞 esserci の語尾ciは、場所を指しています。
全の時制で活用します。例として直接法現在形と近過去形の語尾変化を表にしてみた。
人称 | 直接法現在形 | 直接法近過去形 |
---|---|---|
io | ci sono | ci sono stato/a |
tu | ci sei | ci sei stato/a |
lui/lei/Lei | c’è | c’è stato/a |
noi | ci siamo | ci siamo stai/e |
voi | ci siete | ci siete stati/e |
loro | ci sono | ci sono stati/e |
※スマホ、タブレットで閲覧の方で、表示が切れてる場合は、上の表組部分を指で横に動かすと表示します。
存在の「ある」「いる」
たとえば、「誰かいるの?」っていうとき
C’è qualcuno?
とか、
電話とか、対面で会話中に話が途絶えて、「いる」のかどうか(話を聞いているのか)確認するとき
Ci sei ? … Sì sì, ci sono.
とか
森の中にいろんなタイプの木が存在するという意味で
Nel bosco, ci sono molti tipi di alberi.
など
「目的を達成する」「わかる」
「目的を達する」「目的地へ到着する」「わかる」「理解する」という意味で使うとき
たとえば、
何かのコンテスト最終審査に辿り着いたとき
Finalmente ci siamo!
とか、
目的や目的地へ到着する前の励ましの意味で
Coraggio, ormai ci sei!
とか
何か説明して、「理解した」のか確認するとき
Ci sei? とか、Ci simao?
「わかった」ときは
Ci sono! とか、Ci siamo!
とか言います。
小詞Ciについては、以下の記事でまとめました。
最後に
動詞essereは、所在、状態の「ある」「いる」
代名動詞esserciは、存在の「ある」「いる」
それ以外の意味もある。