何事も学習には、知識を深めるためインプットしたらアウトプットが効果的なので、このブログでアウトプットして自己の学習効果を高め、未熟者ながらイタリア語を勉強している同志に共有できればと、始めました。イタリア語のPiacereについて、どんな意味があって、どのように使うか、記事を改修しました。では早速、見てみよう。
事始めにちなんで、
Table of Contents
初対面の挨拶で使う Piacere は名詞(il nome)
意味:喜び、楽しみ
Piacereは男性名詞なので、定冠詞 il を付てil piacere となる。
もちろん、不定冠詞 un を付けても使います。
本来は「会えてうれしい」という意味で、あいさつの時に使う「初めまして」というような表現になる。
例えば、
Mi chiamo Michele. Piacere.
Piacere, Michele. Sono Sandra.
という感じになる。
…のように、この最初の挨拶のときに「Piacere」を使う、日本のイタリア語学校に通っていた時に教科書に載っていたし、そう習いました。
でも実際にイタリアでは、最初の挨拶は自分の名前だけ
余談ですけど、実際に初対面の挨拶で、Mi chiamo や Piacere は、実体験上あまり使いません。
自分の名前を言いながら、握手する。満面の笑顔付きで。
例えば、
Michele.
Sandra.
私の場合だけど、例えば夫と買い物中に夫の知人と遭遇し、私は初対面なので夫から「Mia moglie」と紹介してもらうが、いつも自分の名前を言えていない。。
夫:Mia moglie.
知人:Michele.
私:Piacere.
私:・・・(自分の名前言ってなかった。。。汗)
で、相手は特に気にも留めず夫と話し込み、私は会話の中に入っていけず、最終的にチャオー!で終話。汗
実は、初対面の挨拶に「Piacere」は、御法度!?
語学学校では教えてもらえませんでしたが、実際のところ、初顔合わせの時に「piacere」は言わない方がいいという説があります。
ここから少し話が脱線するので興味のある人だけ読んでください。そうでない人は読み飛ばしてください。汗。
なぜかというと、「piacere」の由来について、イタリア語辞典「TRECCANI」の定義によると、「欲求の満足」「肉体の満足」「精神的な満足」もしくは「さまざまな種類の渇望」から派生した「大満足感」という意味からきているそうです。
つまり、面識のない初めて会う人に対して、まだ知り合ったばかりなのに軽々しくも、ただ単に「piacere」というと、中身のない空っぽの受け答え方になり、逆に礼儀知らずの無礼者扱いされるかもしれません。
だから、満面の笑みで、互いの名前を言って握手するだけのあいさつの方が、洗練されているんでしょう。
それでもやっぱり、より丁寧に言うときは?
初対面の挨拶で、より丁寧に敬意を表すときは、「piacere mio」「piacere di conoscerti」と言うことでもできます。英語でいう「nice to meet you」にあたる。
だけど、この初対面時にPiacereを言わない方がいいという問題を回避するためにも、違う表現があります。
Piacere 以外だけど…
形容詞 lieto+不定詞を使って(お知り合いできてうれしいです)表現することもできる。
たとえば、
(io) Sono molto lieto di conoscerti / conoscerLa / conoservi.
語尾ti, La, vi,は、単数・複数・人称で使い分けます。
Sono molto lieto. だけでも表現できる
「~光栄でした」という表現で「Piacere」は使える
別れ際の挨拶で、たとえば
è stato un piacere parlare con te「お話できて光栄でした」とか、
è stato un piacere di conoscerti「お会いできて光栄でした」とか、
何か手伝ったり、役立つことをした際、相手から礼を言われた時の返事として
è stato un piacere aiutarti「お役に立てて光栄でした」とか
è stato un piacere….と表現できます。
こちらもご確認ください。
挨拶以外で「Piacere」も使います
per piacere = per favore = per cortesia(どうか、お願いします)という意味合い
何か、丁寧に依頼するときに、上記の文句をつけると礼儀正しい表現ができます。
たとえば、スーパーマーケットで「買い物袋を一つください」とレジのキャッシャーさんに尋ねるとき
Per piacere, mi dai un sacchetto?
Si, certo.
動詞(il verbo)のPiacere
動詞のPiacereは、自動詞*1(il verbo intransitivo)になる。
意味:<・・・にとって>好みである、<・・・の>気に入っている(<>の中は、前置詞のaが付き、その意味にあたる)
*1:自分自身の動作・作用を表す動詞
例文:Mi piace il cioccolato. (私はチョコレートが好きだ。)
直訳すると、「私にとってチョコレートは好みである」とか「私の気に入ってるチョコレート」っていう感じになる。
日本語翻訳は「私はチョコレートが好きだ」なんだけど、イタリア語を理解する上では、このほうがしっくりくる?
というのは、主語(sogetto)は、チョコレート(il cioccolato)で、私ではない。
A me piace il cioccolato.
A me = Mi (私にとって)という意味になる。
Mi piace il cioccolato. = A me piace il cioccolato.
間接代名詞(Pronomi indiretti) | ||
---|---|---|
私 | a me | mi |
君 | a te | ti |
彼 | a lui | gli |
彼女 | a lei | le |
あなた(敬称) | a Lei | Le |
私たち | a noi | ci |
君たち | a voi | vi |
あなたたち | a loro | gli |
こちらもご確認ください。
ちなみにイタリア語を学習している人なら知っていると思うけど、イタリア語の動詞は、人称ごとに変化するのだが、Piacereは一般的に単数形(singolare)と複数形(plurale)のみに変化する。
つまり、主語が単数形もしくは不定詞ならば、動詞Piacereは3人称単数形、主語が複数形だと、動詞Piacereは3人称複数形になります。
例えば、
直接法現在(L’indicativo il presente)の場合
間接代名詞「私」の場合で簡略説明します。
現在形単数の使い方
Mi piace + 単数名詞(il nome singolare)
もしくは、
Mi piace + 不定詞(infinito)
例文:
Mi piace l’arte.
Mi piace la pittura.
Mi piace visitare i musei.
文の構成要素は、「間接代名詞 + 動詞 + 主語」で、主語「l’arte」「la pittura」は単数形だし、主語が不定詞「visitare」なので、動詞Piacereは3人称単数形の「piace」になります。
現在形複数の使い方
Mi piacciono + 複数名詞(il nome plurale)
例文:
Mi piacciono i dipinti.
Mi piacciono le opere d’arte.
説明しなくても、もうわかると思うけど、主語が複数形なので、動詞Piacereは3人称複数形の「piacciono」になります。
直接法近過去(L’indicativo il passato prossimo)の場合
近過去単数形の使い方
Mi è piaciuto/a + 単数名詞(il nome singolare)
例文:
Mi è piacituto il film.
Mi è piacituta la storia.
近過去複数形の使い方
Mi sono piaciuti/e + 複数名詞(il nome plurale)
例文:
Mi sono piaciuti gli attori.
Mi sono piaciute la musica e la fotografia.
という感じになる。
近過去形の場合の助動詞はessereを使い、複数形は、男性名詞と女性名詞でさらに変化するので注意。
最後に
初対面の時に「はじめまして!」と使うPiacereは、本来の意味は「会えてうれしい」という男性名詞。、「欲求の満足」「肉体の満足」「精神的な満足」から来た「大満足感」ということなので、実際のところ、面識のない人に使うのは気を付けた方がよさそうです。間違いではないけれど。
動詞のPiacereは、間接代名詞と一緒に使って「~が好き」という意味合いで表現する。使い方は単数形と複数形のみで、直接法近過去の場合は、助動詞essereを使うこと。
こちらもご確認ください。
Foto di Jan Steiner da Pixabay