イタリア語 動詞 pensare 考える自動詞と他動詞

イタリア語の動詞 pensare は、主に自動詞で「考える」「思う」という意味で使います。だけど、「思考で何かを検討する」などの「考える」は他動詞として使います。え?何それ???って思ったので、動詞 pensare について、ちょっと深掘りします。

イタリア語の動詞 pensare

動詞 pensare の自動詞と他動詞って、なんなの?

その前に、基本の動詞の活用変化を確認しよう。

動詞の活用変化

直接法現在形と近過去形の語尾変化を表にしてみた。複合時制の場合は、助動詞avereを使います。

人称直接法現在形直接法近過去形
iopensoho pensato
tupensihai pensato
lui/lei/Leipensaha pensato
noipensiamoabbiamo pensato
voipensateavete pensato
loropenanohanno pensato

※スマホ、タブレットで閲覧の方で、表示が切れてる場合は、上の表組部分を指で横に動かすと表示します。

動詞 pensare 基本の使い方

イタリア語の動詞 pensare は、慣用句的な意味を多く持ち、時々、特定の構造を持つこともある。人を指す表現の場合、通常は、自動詞とのこと。

例文

Penso a te.
Penso a lui.
Penso a lei.

上記は、pensare+前置詞aの形式で、人以外でも、「何かのこと考える」という場合も使います。

pensare + a

pensare+前置詞aの形式は、3つの意味があります。

1.rivolgere i propri pensieri a qualcuno / qualcosa
自分自身の考えを「誰か」や「何か」に対してめぐらす場合に使う。
上記のPenso a te, a lui, a leiなど、それにあたります。

2.prendersi cura di qualcuno / qualcosa「誰か」や「何か」を世話する、もしくは
3.occuparsi di qualcuno / qualcosa「誰か」や「何か」に従事する場合にも使う。

例文

Penso al lavoro.

Penso a riordinare la camera.

Penso a preparare la cena per stasera.

時々、pensare a なのか、pensare di を使うべきか、いつも迷う。

pensare + di

ちなみに、pensare+前置詞diの構文もあります。この場合、2つの意味があります。

1.avere un’opinione su qualcuno/qualcosa「誰か」や「何か」について意見を持っている

例文
Non so cosa pensi di me

2.avere intenzione di fare qualcosa「何か」するつもりである

例文
Penso di scrivergli una lettera.

Penso di preparare il pollo alla griglia stasera.

Penso a preparare la cena per stasera. と、Penso di preparare il pollo alla griglia staseta.の例文を挙げたけど、前置詞a, diをよく混同します。

上記の例文を言い換えると

Penso a preparare la cena per stasera. = Mi prendo cura di preparare la cena per stasera. = Mi occupo di preparare la cena per stasera.

Penso di preparare il pollo alla griglia stasera. = Ho intenzione di preparare il pollo alla griglia stasera.

になります。

代名小詞+pensare

ついでに、Ci と Ne についてもみてみよう。

ci penso io

例えば、こんな会話

Penso a preparare la cena….

Se non hai voglia di preparare, ci penso io!

この場合の小詞ciは、a preparare la cenaにかかっています。

この場合は、ci = a questo

元を言い換えると、Se non hai voglia di preparare, Me ne occupo io di preparare!

ちなみに、Me ne occupo io~は、結合代名詞

che ne pensi?

相手に意見を求めるときは、例えば、

Penso di preparare il pollo alla griglia stasera. Che ne pensi?

この場合の小詞neは、di preparare il pollo alla griglia staseraにかかっています。

この場合は、ne = di questo

元を言い換えると、Penso di preparare il pollo alla griglia stasera. Che opinione hai?

目的語代名詞+pensare

目的語代名詞と動詞 pensare の組み合わせについて、

pensare a qualcuno / qualcosa.

pensare+前置詞aの形式の例文に戻ると

Penso a lui.

Penso a lei.

これは、人を指している表現なので自動詞ってことだけど、目的語代名詞が動詞 pensare の前に来ると他動詞になる。

え!? どういうこと!?

色々調べてみたら、動詞 pensare は、他動詞でもあるため直接目的語をとることもできるし、自動詞で間接目的語もとることもできるが、間接補語ではなく、所格らしい。

…文法用語がわからず(汗)、底なし沼にハマった。

では、他動詞 pensare の例文で確認しよう!

A: Penso che, mangiare sano, sia molto importante.

例えば、上記の例文に対して同意の返答をする場合

lo penso? gli penso? どっちが正解?

では、整理していきます。

A: Penso che, mangiare sano, sia molto importante.

B: Lo penso anch’io.

C: Anch’io la penso così.

Aのフレーズに対して、BやCのような返答ができます。

なんで? Bはわかるけど、Cは、なんで女性代名詞なんだ?

BのLoは、mangiare sano, sia molto importanteにかかっています。
Lo = questo

Cのlaも、mangiare sano, sia molto importanteにかかっています。が、
la = questa cosa, questa frase
だから、女性代名詞で使うことができます。

違う例文で

Penso al mio ragazzo.

このフレーズは、pensare a qualcuno/qualcosaで、この場合は自動詞。だから、

Ci penso.

ということができる。

a qualcuno/qualcosa は、間接補語の機能は持っていないが、所格の機能は持っている。上記の項目「Ci penso io」と同じ要領で考えるとわかりやすい。間接目的語代名詞gliは、間接補語ではないため、「gli penso」とはならない。

以下のように前置詞抜きのフレーズの場合は、一般的ではないけど、他動詞として扱える。

Penso il mio ragazzo.

この場合は、il mio ragazzoが、直接目的語補語、つまり目的語を補語するから

Lo penso.

まとめると、

他動詞のpensare は、直接目的語補語の機能を持っているから、直接目的語代名詞を使う。
自動詞のpensare は、所格の機能を持っているから、小詞ciを使う。(場所を示したり、実在や比喩的、思考をめぐらす方向)
動詞 pensare は、間接補語はとらないから、間接目的語代名詞は使わない。

記憶に残るまで、復習しよう!

最後に

イタリア語の文法読解に苦労する。。( ̄∇ ̄;)

参考サイト:italian.stackexchange.com, accademiadellacrusca.it, pensare

Foto di Pexels da Pixabay

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